<アラゴルン+ファラミア+アルウェン>
これを読めば当サイトの傾向がわかるはず。
管理人になりかわって、執政殿からえれっさーる陛下に説教してもらってます。


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**正しい王様のありかた

「だいたい、あなたはどうかしています。」
ここは、ゴンドールの宮廷の執務室。有能な執政ファラミアに補佐されながら
慣れない王様家業こなすエレスサール陛下。仕事の合間のブレイクタイムに執政殿がおもむろに切り出しました。
「?いったいなんの話だファラミア」
「では、伺いますが、あなたが一番愛しておられるのはどなたです」
「もちろん、王妃だ」王様ちょっと得意げです。
ファラミアは、はぁとため息をついた。
「まあ、それは構いません、基本に忠実なのは悪いことではありませんから。私とて、妻を愛しておりますし」
「エオウィン殿も輝くように美しい。我々は共に美しい妻をもっているな」
「問題は、男性キャラの中で誰が一番お好きかということです」
「男性キャラ?」
「そうです。」
 そこへ、バターン!と勢いよく執務室の扉が開いて夕星王妃登場。風に髪をなびかせ、息せき切って駆け込んできました。
「良いところへ来た。またファラミアに訳の分からないお説教をされていたと・アろなんだ、助けてくれ」
「いいえ、エレスサール様!今度ばかりは私も執政様の見方ですわ。とても興味深いお話の断片が白の塔のバルコニーにいたわたくしの耳に聞こえてきたので(さすがエルフの地獄耳!)、飛んでまいりましたの。わたくしも、あなたはどちらの殿方がお気に入りなのか、一度聞かせていただきたいと思っておりましたのよ」
「殿方??なんで?」
「なんでじゃありません。」
ファラミアが重々しく云った。
「もちろんここはアラ総受けをうたっておりますが、多くのサイト様は総受けながらも、推奨カップリングというモノがあるのが定石なのです」
「総受け?推奨カップリング?それは流行りの流行歌か何かかい?」
「とぼけてはいけません。王たるもの、きちんとけじめをつけなければ」
ファラミアが諭すように云うと、夕星王妃も加勢する。
「そうよ、エレスサール様、ゴンドールの民も、いいえ!中つ国中の人々がみ〜んな知りたがっていましてよ。」
王妃の言葉にファラミアもうんうんと真顔で頷く。
「で、やっぱりお相手は一番人気のボロミア様なのかしら?」
「それは、そうでしょう。なんといっても私の兄ですし」
ファラミア、ちょっと顔がゆるんでブラコンが露呈してます。
「ボロミアか…」
エレスサール陛下は、亡き人を思いだすようにふと目を閉じた。
「あいつは、いいヤツだった。指輪の魔力に捕らわれさえしなければ、今ここにいるハズだったのにな…」
こ、これは脈有りか?王妃が勢いこんで核心にせまります。
「で、旅の途中で何かありましたの?」
「何かって?」
「夜中にいきなり押し倒されたりとかです」
ずばりと核心にせまるファラミア。エレスサール王に婉曲的な表現しても通じないことをよくわかっています。とても有能です。
「ああ、そういえば」
ごくり。
「あいつは、寝相が悪いらしくて、よく私の身体の上に乗っかってきたな」
「そ、それで!」
「私は急に起こされると、咄嗟に短剣を抜くように身体が反応するので、よくあやうく斬りつけそうになったものだ」
…。
「では、兄は一度も…。兄上おいたわしや」
ファラミア、ハンカチを取り出して、目頭をおさえております。
「じゃあ、エオメル様はいかが?あちらはエレスサール様を慕っていらっしゃるし。というか、やるき満々なのが誰の目にもあきらかですし」
さすが、夕星王妃、いいところをついてきます。
「エオメル殿は付き合いやすい方だな。裏表が無い」
「で、直接行動に出られたことはありまして?」
「取っ組み合いならよくするが」
「取っ組み合いって、それはまさか」
今度こそか!?王妃とファラミア、思わず身を乗り出します。
「?よく不意打ちをしかけてこられるぞ」
「がばぁっと押し倒されるんですね!それで!?」
「エオメル殿は若いし体力もおありだが、私もまだまだ負けはしない。こちらは経験があるからね。よく私を好きだと云ってくださるのだが、エオメル殿は男兄弟がいないから、どうやら私を兄のように慕ってくださっているらしい」
その好きは、意味が違うんじゃ…と王妃と執政が顔を見合わせます。
「…おいたわしや義兄上」と再びファラミアがつぶやきましたが、どうも実の兄の時とニュアンスが違います。どうやら、ふふふんと少々いい気味だと思っている様子。そりゃねー、大好きなお兄ちゃんが思いを遂げられなかったのに、勢いだけのイノシシ君に王様をもっていかれたらしゃくにさわりますよね。
ファラミア、気を取り直して再び尋問。
「まさかとは思いますが、レゴラス殿とはどこまで」
おや、ちょっとこの問いには険を含んでいます。ファラミアまさかレゴラスにライバル意識でもあるのでしょうか。
「どこまでって、黒門の前まで行った仲だが」
しれっと答える王様。
「あ!今、あきらかに意図的にボケましたね!アヤシイ!じゃフロドは?!」
「もちろん滅びの山までいっしょに行くつもりだった」
「ギムリは?!」
「燦光洞へは、レゴラスと行きたいそうだ」
ごうを煮やした夕星王妃がファラミアをずいっと押しのけて尋問します。
「じゃあ、お兄さま達とは!?」
「オーク狩りにはよく行ったよ」
「それじゃぁ、ハルディア!」
そこで陛下、王妃の顔をまじまじと見つめて思いがけないことを言い出しました。
「ハルディアの想い人は、そなたであろう」
え!?そうなんですか!?(←ってあんた誰や)アラ総受けサイトでそんなことがあってもいいのでしょうか、いや、まず王妃の返答を聞きましょう。
「ほーら、やっぱり分かってボケてましたわね!残念でした〜、ハルディアは昔確かにわたくしに夢中でしたけど、エレスサール様に会って宗旨替えしたんですぅ」
何故か、勝ち誇ったように高笑いする王妃。よかった〜やっぱここはアラ受けサイトのようです。
「だから、なんでそれをあなたが自慢そうに云うんだ…」
王様、まだ自分の妻のことがよくわかっていないようです。
 さて、王妃と執政ファラミア、二人で頭をしぼり、ピン!と大事な人を思い出しました。
「それじゃ、じゃあ」
二人声を揃えて。
「ドゥネダインのハルバラドは!?」

 その時、南に面した窓から、さらりと風が吹き込み陛下の黒い髪を揺らしました。エレスサール王は、まるで誰かに呼ばれたように振り向くと風の向こうのペレンノール野の方に視線をさまよわせ。
「そろそろ噴水の衛兵の交代時間だな。私はあの交代儀式を見るのが好きなんだ」
そういうと、ゆっくり立ち上がって一人で退出されてしまいました。

 後に残された、二人はしばらくどちらも口をききませんでしたが、やがて向かい合った椅子に腰をおろすと、執政殿がぽつりと王妃に問いかけました。
「やはり、ハルバラド殿なんでしょうか」
「わたくしも、たぶんその線があやしいとは想っていましたの。でも、」
いつになく、王妃が真面目な顔で云いました。
「ハルバラドとのことは、たぶん私たちがおもしろがって茶化してはいけないような気がいたしますの」

 


 出ました、ハルバラド。どうやら、当サイトの推奨カップリングはハルバラド/アラのようです。ただ、ウチの王様、一筋縄ではいかないのでラブラブとはほど遠い話になりそうです。あ、申し遅れました。ハルバラド/アラのシリアス連載を準備中です。ってわけで、このSSはシリアスの前のギャグ予告とでもいいましょうか。
 それから、ハルディアの衝撃的な過去(笑)は、笑ってスルーしてやってくださいな。ほら、夕星姫、絶世の美女というからには、崇拝者の一人や二人いてもいいかなと。ガラ様にだってギムリという熱烈な崇拝者がいるでしょう?夕星姫ロスロリアンに滞在中に、そんなこともあってもいいかなと。ま、ハルディア君、王様に会ったとたん正気に戻ったようですけどね。

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